2010年4月22日

公式CPの現在と今後

電子書籍ブームが起きたのは約3年ほど前でしょうか。
初年度に80億円産業と呼ばれ、今にいたってはその市場は計り知れない。

しかしながら「版権」が存在する以上、簡単には手を出せないという見解も多かった。
革新的に「版権」問題を解決した企業のおかげで今があると思います。

それを契機に公式電子書籍サイトは増え続け、今はi-menuに100サイト以上あるという。
中身はほとんど一緒なんだけどね。

ここまで普及したという裏側には「アダルトコミック」の存在が大きい。
いわゆる18禁のアダルトサイトや出会い系は当然公式サイトには参入できない。
強烈なインフラを誇るi-menuには登録出来ないのだ。

電子書籍は一般の部類である。
サイトの中身は…というと。

エッチな少女漫画だらけ。
青年コミックも規制がかかっていないものは18禁の必要なく
公式メニューに掲載が可能である。

今の少女漫画とか、レディコミってすごいもんね。
ジャンプで乳首が出たらどうとか言う前に、すごすぎ。
それくらい女子児童はエッチが好きなのだ。
実際に電子書籍CPの課金ユーザには18歳未満の女性が少なくない。


版権料を払ってもおいしい。
それが公式メニューに登録している電子書籍サイトなのだ。

しかし…。
今はその栄光に陰りが見えないでもない。


まず。
公式サイトは月額がほとんど。
なので、登録=課金。
ASPなどに出稿する際にはアフィリエイト形式が多い。
月額315円のサイトであれば、1登録300円前後。

だが、普通に集客するよりも強烈な広告メニューがある。
いわゆる「インセンティブ広告」だ。

この公式サイトに登録したら○○がもらえます、付与されます。
という手法。
月額315円のサイトに登録したら100円あげます、とかね。

これのカラクリはこうだ。
媒体社はアフィリエイトでの広告契約をしている。
たとえばアダルト動画サイトを運営している媒体社がいる。
ユーザは特別な動画をタダでは見れないような仕組みを施す。
このスペシャル動画を見るにはこのサイト(公式サイト)に登録してください!

昔は合言葉と称して、登録先のサイトの特定の部位をパスワードとしていたが
最近はimodeIDなどが普及し、CPとの連携も取れるため、
自動化されている。



そして公式CPは数が取れる、しかも効果が高い(退会率が低い)媒体を
どんどん求めるようになっていく。

そこで比較的効果が高かったのが動画インセンティブサイト、
携帯ライブチャットサイトなどである。

もう営業かけまくる。
自分のところが上場企業だということも忘れて、普段は見下している
アダルト系サイトオーナーに掲載依頼を投げまくる。

そして2009年には公式CPの広告媒体として、アダルト勝手サイトの
存在は大きなものになっていく。


しかしながらユーザのクレームも日増しに増えていく。
「登録したのにポイントつかない!」
「使ってないのに請求されて無理やり公式サイトに登録させられた!」

消費者センターに数多くのクレームが届いたことにより、国が動き
キャリアに規制が入る。

「公式サイトの集客にアダルトインセンティブ媒体は使うな!」
簡単に言うとこう。

キャリアありきの商売(まあモバイルインターネットは全部そうだけど)なため
お上の言うことには従わなければ…。
これが今年の2月の話。


そもそもが。
なにかがずれているんだよね。
公式サイトを使いたくて登録、じゃなくてインセンティブサイトの
インセンティブがほしいから公式サイトに登録している。
これはもうコンテンツホルダーのやり方じゃないよ。
自身のコンテンツに自信があればこんなやり方はしないでしょう。

退会をしずらくしたり、、、
酷いところは夜中キャリアの目が届かないところでゴニョゴニョしたり。
上場企業がやることではないよ。

だからこの流れは健全。
とてもいいこと。

それが原因かどうか知らんが、最近電子書籍の純広告もあまり見ないような気がする。
ipadが発売されて、腰の重い日本の出版社も電子書籍化に向けて
一斉に取り組んでいかないといけない時期だし。
とにかくガラケーと呼ばれるモバイル公式メニューの電子書籍サイトは
どんどんきつくなってくると思う。
まあ自業自得だと思うけど。けけけ。

だからこそチャンスはあると思うし。
同人誌の電子書籍サイトなんかはいいと思うんだけどどうだろう。
コミケのようなコミュニティはあるが、地方の方なんかは
売ったり買ったり難しいし。
同人誌を書けるけど、WEBでの公開技術もインフラもない作家は多くいると思うし。
1DLあたりの印税を作家に設けて運営すれば成り立つと思うんだなあ。


とにかく電子書籍サイトは嫌いだ!

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